August 31, 2004

家づくり完成引渡そしてまたパーティー

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南東の外観
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南の外観

ここでも何度かご紹介しました「深沢の家」が完成し、昨日、無事引渡をすることが出来ました。昨日の午前中までバタバタとこまかい手直し工事が入っていましたがそれもなんとか終了しました。
そしてまた、いつものように建主とともに工事に関わったメンバーのパーティー(飲み会)が始まってしまいました。

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このお宅は、もともとは一軒の家が建っていた敷地を4分割にして分譲されたもののうち一つを購入し、家づくりが始まりました。

ビールを飲みながらの会話
建主の奥様
「最初は当然のように不動産屋さんから紹介された会社へ頼むものだと思っていました。
そうすることになんの疑問もありませんでした。」
とのこと、しかし、実際に建築家とともに家づくりをしてみて
「やっぱり全然違う。出来あがった家をまわりと較べたら、建築家とつくって本当によかったと思う。」といってくださいました。

しかし、これはこの建主の感想です。
誰でもが建築家とつくれば幸せになれるというものではありません。
家づくりの方法はたくさんあります。
自分に合うパートナーを見つけることこそが家づくり成功の大きなポイントです。

それにしても、私たちは何かあると直ぐに集まってビールを飲んでいることばかりを書いていますが、決してただの“飲兵衛”ではありません。
やるべきことはきちんとやりますのでご安心下さい。

投稿者 asazuma : 11:59 AM

August 23, 2004

湘南サマーパーティー

8月21日(土)
2002年12月に完成した湘南辻堂の佐藤さんのお宅で、
恒例となりました(私が勝手にそう思っているだけかも…)
サマーパーティーがありました。

「ご家族、ご友人など何方でもWELLCOMEです!」
との奥様の言葉に甘えて、去年もそうでしたが今年もまたずうずうしく
その設計や工事に関わっていない人ばかりでお邪魔してしまいました。
それでも佐藤さんご夫婦は気持ちよく迎え入れてくださり
本当に感謝感謝です。

佐藤さんの宅のもっとも凄いところは
今年の猛暑のなかでも、メインのエアコンは一度も使っていないとのこと。

もともとそういう生活をしていたのですが家づくりをするにあたり
『気の合う仲間とのガーデンBBQを楽しみたい』
『風邪がよくとおりエアコンなしでも快適なこと』
という強い要望がありました。

佐藤さんは当初、建築家との家づくりを強く意識していたわけではありません。
私は、知人を通して佐藤さんをご紹介され「家づくりの方法にも様々ありますよ」と
お話をしながら、「まずは一度コンペをさせてください。建築家たちのアイデアを見てください」とお願いしました。
おそらくプランを見るまでは佐藤さんご夫婦は
「本当にそんなにいいプランが出てくるのか?」と思っていたかもしれません。
しかし、いざコンペが終わってみると「すごい!」と一言。
(これは私の記憶です。確かそんな感じのことをいってくださったような覚えがあります)
そしてその後、コンペ決定最短記録の翌々日のご連絡で家づくりのパートナーとなる
建築家を選び出しました。
その後たっぷりと時間をかけてつくり上げた家は100点満点かどうかは
佐藤さんご自身しかわからないことですが
気持ちのいい家が出来たことは、間違いないと確信しています。
(内緒ですが、冬はちょっと寒いようです。)
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(02年12月完成 設計:塩田能也、撮影:上田宏)

今年は偶然に一軒はさんだお隣のご親戚のお宅でもパーティー
(某広告代理店のベテランサーファーの皆様のパーティー)があり、
な、な、なんと、“生フラダンス”まで見せて頂いちゃいました。
そこにいる方たちはなんともいい感じの“不良オヤジ”たちばかりで
『さすが湘南』と羨ましい限りでした。
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こうやって、完成後に笑顔であえること。
それだけが私の “よろこび” そして “自慢” 。
来年もまた呼んで頂けることを楽しみに待ちたいと思います。
アロハ~。

投稿者 asazuma : 10:55 AM

August 20, 2004

「音楽家族の家」のコンペ結果

以前紹介しました『音楽家族の家』のコンペの結果が出ました。
8月16日、建主の奥様から電話がありました。
「どれもみんな、それぞれにすばらしくて本当に悩んじゃう。」
といいながらも
「いつまでも迷っていられないので決めます!」
と、最終的に選んだものは、設計の内容としての完成度は最も低いものでした。
しかし、当初から「うちみたいな変形敷地だからこそ面白いものができるんじゃない?」
といっていたとおり、
設計の完成度は低くても、まさに 『この敷地だからこそ』 というプランが選ばれました。

それにしても、なんともすごいカタチの敷地です。
「○○型」とはとても表現できないような形です。

建主と建築家の承諾が出次第、ここでもご紹介しますので
今しばらくお待ちください。

しかし、このあとに私の最も大事でかつ、最もつらい仕事があります。
今回の設計コンペには三名の建築家が参加していました。
決まったプランは当然のことながら一つ!
今回の設計コンペには三名の建築家が参加していました。
ということは二名は落選。
つまり二名には「残念ながら・・・」という連絡をしなくてはなりません。
過去何十回とやってきたことですが、やっぱりツライ!!
でも、これを建主自身がすることはできない。
そこに私の存在価値があるのですから、ここはとにかく割り切って
「ごめんなさい」をするしかないのです。
落選してしまった建築家に対して報いるためには、とにかく建主が喜んでくれるような家をつくり上げるしかないと思います。

ここが家づくりのスタートライン。
これから出てくるであろう様々な難題を一つ一つクリアしていかなくてはなりません。
今後も折を見て皆様にもお知らせしていきます。
もちろん、建主のプライバシーを侵さない範囲ですけど。

投稿者 asazuma : 3:22 PM

August 18, 2004

今日の設計コンペ

8月18日(水)
今日は設計コンペがありました。
今回は、50歳台のご夫婦が30歳台前半の息子さん夫婦との将来の2世帯住宅を想定した家です。新しく購入した土地は、間口が5.318m、奥行きが18.65mの南北に細長い敷地です。
このような敷地で難しいのは北側の部屋へ如何にして明るさを確保するかということです。
考えられる方法としては、一般的には建物の長手方向の途中に「光井戸(中庭)」を取る方法があります。これは確かにある程度の効果はありますが3階、4階建てになった時実際に1、2階へどれだけの光が届くか?特に都心部のように隣の家が直ぐそこに迫っているような場合は一歩間違えると“ボー”とした空間になってしまうとともにワンフロア-が中庭をはさんで分断されてしまうこともあります。さらに普通の長方形の建物と較べると外壁の距離が長くなるので工事費もアップします。
その他の方法としては、縦方向のつながりを利用して(例:トップライト、吹抜け、階段)光を拡散させる方法です。これで気をつけることは、光をたくさん取り入れた結果、その空間が温室のようにならないようにすること。つまり空調の効率を考慮しなくてはならないということです。

今回も3名の建築家が様々な提案をしてくれました。
このような敷地ではなかなかオリジナリティーを出すことは難しいかと心配しましたが、私のそんな心配など見事に覆し、みんなとても素晴らしい提案をしてくれました。
お盆休みを挟んでのコンペでしたのできっと参加してくれた建築家たちは休み返上で作業をしてくれたのだろうと思うと頭が下がります。(ありがとうございました)

このコンペの結果も、折りを見てご紹介していきます。

投稿者 asazuma : 6:56 PM

August 8, 2004

昨日の設計コンペ

昨日、8月7日はコンペがありました。
以前ご紹介した『音楽家族の家』のコンペでした。
本当は昨日の内に書くつもりが何となくバタバタして今日になってしまいました。

いやー、いつもながら本当にコンペは面白い。
3名の建築家には、全く同じ条件で依頼しているのに、どうしてここまで違うものがでてくるのか?「建築家って本当に凄いなー」といつも感心してしまいます。
今回も本当に「三者三様」で見事に考え方が分かれました。
誰に決まったしても、とてもいい家が出来そうです。
しかし、今回は参加建築家はみんな、さすがに苦労したようです。
特に大変だったのが、なんといっても“土地の形”でしょう。
ものすごい変形敷地なんです。『〇〇型』と、とても一言では表現できない形なんです。
いずれご紹介するつもりですのでお待ち下さい。

もう一点、苦労したのが「音楽室」の考え方だったようです。
居間の一角に持ってくるのか、きちんと防音できるように独立してつくるのか、
普段はオープンでも閉じる時には、きちんと閉じることが出きるようにするのか。
とりあえずそれぞれのパターンが出てきました。

建主は昨日の段階では、「これもいいし、あれもいい」と
とてもその場では決められないようでした。
一度持ち帰っていただきもう一度それぞれをよく比較して決めていただくことにして
昨日は終了しました。
サー、誰の、どのプランに決まるのか?
今頃は家族でいろいろと意見を出し合って検討中だと思います。

結果については後日ご報告します。
お楽しみに。

投稿者 asazuma : 1:19 PM

August 4, 2004

地鎮祭(ジチンサイ)って、なに?

私たち、建築に携わるものにとっては日常的な行事ですが、一般の建主にとっては当然初めての経験です。そこで今日は地鎮祭についての豆知識です。
以下はある神社の宮司さんに頂いたものの転記です。
私たちは、昔から、建物を新築したり、または、改築するにあたり「地鎮祭」(ジチンサイ、トコシズメ・ノ・マツリ)という大切な儀式を執り行ってまいりました。この祭りにはどのような意味があるのでしょうか。
一言で言うと、建築工事によって土地がいじめられるので、その土地を守る神様たちにご挨拶をするためです。
土地を買って代金を払い登記を済ませると、その土地を自分のものと思い込みます。これはごくあたりまえのことです。
ところが、心の世界から見ると、異なります。この土地にはもともとここに住んでいる
「大地主神」(オオトコヌシ・ノ・カミ)様、このあたりの地域を守る「産土神」(ウブスナ・ノ・カミ)様、その他その土地を守る神様たちがいらっしゃいます。
そこで、これらの神様たちをお招きし、「こういう理由で建物の工事をしますので、お許しください」とお願いをし、また、「お許しくださいましてありがとうございます。」と感謝します。これが地鎮祭です。
そうすると、神様たちのご加護によって、この工事が安全に行われ、立派な建物が完成し、その建物に住んだり、そこで仕事をする人達に幸福が末永く続くことになります。
以上。
実際の地鎮祭の式次第を知りたい方は続きをどうぞ・・・

式次第

1.修祓(シュバツ)
  私たちの心身に積もった「穢れ」=“気・枯れ”(ケガレ)を祓い清めます。
  神職が大麻(オオアサ)で皆様を祓いますので、頭をお下げください。

2.降神(コウシン)
  神様たちを神籬(ヒモロギ)にお迎えします。
  神職が「オー」という声をあげるとき、皆様も頭をお下げ下さい。

3.献餞(ケンセン)
  お供え物を上げ、神様をもてなします。
  お施主様は、玉串料・初穂料を納めた「三方」を神前にお供え下さい。

4.祝詞奏上(ノリトソウジョウ)
  皆様の心を神様に奉告します。
  皆様もご一緒にお祈り下さい。

5.地鎮の儀(トコシズメ・ノ・ギ)
  ●修祓散供(シュバツサンク)
   四方を祓い清め、土地の神様にお供えします。
  ●刈り初め(カリゾメ)・穿ち初め(ウガチゾメ)
   工事初めの儀式をします。
   皆様は、「エイ・エイ・エイ」と掛け声を掛けて、忌砂(イミスナ)の草を
   鎌で刈り、鍬を入れ、鋤きで均します。
  ●埋納(マイノウ)
   鎮物(シズメモノ)を忌砂に埋めます。
   「オー」という声をあげる時、頭をお下げ下さい。

6.玉串奉奠(タマグシホウテン)
  玉串の上に真心を乗せ、お参りします。
  皆様は、玉串を受け取り、ご神前に進み、一礼し、玉串を右回りにし、
  根元をご神前に向けてあげます。
  二礼二拍手一拝します。

7.撤餞(テッセン)
  お供え物を下げます。

8.昇神(ショウシン)
  神様をお送ります。
  神職が「オー」という声をあげるとき、皆様も頭をお下げください。


神酒拝戴(シンシュハイタイ)
  日常生活に戻るために、心の切り替えをします。

以上です。
そのときが来たら参考にして下さい。
なお、神社様によっては多少異なる時もありますのでご了承下さい。

投稿者 asazuma : 12:07 PM