February 28, 2005

『倉庫』の設計コンペ

以前ここでも書いた『倉庫』の設計コンペが先週ありました。

素直な感想  「面白かった!」

今回は4者でのコンペ。
全く同じ要望書、ヒアリングをもとに設計しているのに、
みんなぜーんぜん違うんです。

毎度のことですが、参加して下さった建築家の皆様には感謝感謝です。
“ 究極の機能美を求めて ” 今後どういうものができていくのか?
ますます楽しみです。

投稿者 asazuma : 6:38 PM

February 24, 2005

考えること-人それぞれ

ひとつのコト、モノ、オト

同じものを見たり、聞いたりしたとき人それぞれで思うことが違うことを
昨日(2月23日)、実感しました。

東京では昨日“ 春一番 ” が吹きました。

さあ、皆さんは今、この“春一番”という文字を見て
何を連想しましたか?

わが家の場合。
妻 : ♪雪がとけて~ 川になって 流れてゆきます~♪♪

私 : 元気ですか~!元気があれば何でもできる!
    いくぞー 1・2・3 ダー!

こういうことって仕事をしていても良くあります。
施主 : えー、思っていたのとなんか違う!

つくり手 : えー、前に説明しましたよ!

これ、その “前に説明” したときにお互いの頭の中の映像が
違っていたのだと思います。

でも、こういうことって意外と最後まで引きずるものです。
『これでもか?』と思うくらいしつこく言い続けるぐらいでちょうどいいことも
経験上よくあることです。

今まで、全く別々の生活をしてきた人達がチームになって
ひとつのものを作り上げることは本当に大変なことだと
つくづく思うのであります。はい。

投稿者 asazuma : 10:59 AM

February 20, 2005

出る杭は打たれる?

今日は、久しぶりに完全OFF!
(うん?のんびり構えていていいのか?)

朝から見るともなしにTVをつけているとあっちでもこっちでも“ ホリエモン ”。
どうも随分たたかれているよう。
やはり出る杭は打たれるのか?楽天さんより処世術に欠けているのか?

『 杭 』 と言えば、家の下に打つ杭の話。

私にご依頼いただく施主のほとんどが新規に土地を購入されて
家づくりをされる方がとても多いです。
そうなるとほとんどが、もともと一軒の土地だったところを
何区画かに分割して売りに出されたもののひとつを購入するということになる。
よって、私の依頼者以外は不動産屋さんに紹介された施工者かハウスメーカーに
工事を頼むことが多い。
すると、私たちが設計にだらだら時間をかけているうちに工事が始まり
あっという間に出来上がってしまい、その数ヵ月後にこちらは着工することになるのだが
私たちは、よほどでない限り地盤のボーリング調査を施主に薦める。
そのとき、『あれ?他のお宅はやったのかな?』という話になる。
もしやっているのであればそのデータを貸していただければその分の費用は助かる。
(申し訳ないが誰でも余計なお金はかけたくないのが心情というもの)
で、実際はせいぜいスウェーデン式サウディング程度までしかしていないことが多い。
それで既に完成して生活し始めている。

やるべきか? やる必要があるのか? 

ボーリング調査には通常20万前後の費用がかかる。
その結果、予想以上に軟弱地盤だったりすると杭を打たなくてはならない。

で、また、まわりはどうなの?ということになる。
他所がやってないからうちもいいのか?ということで済むのか。

杭を打てば100や200のお金はすぐにかかってしまう。
そのお金があればいったい何ができるのだろうか?
どんな材料が選べるのだろうか?

悩む! 

土の中にもぐっていて、おそらく一生涯一度も自分の手で触れることのできないものへ
何百万円ものお金を使う!

でも、やっぱり地震は心配だ!
地盤沈下なども心配だ!

『保険だと思って・・・。掛け捨てですけど・・・』

悩む、悩む、悩む!

またさらに私なんぞは、周りの家の方のことまで心配してしまい。
『もし、こちらが杭を打つことになれば、周りの方たちは「うちはやってないのはどうして?」
と心配したり「何で杭なんか打つの?ビルでも建てるの?」なんて余計は詮索までされてしまうので
そう聞かれたときには、「うちはなんか特別な構造計算をしてるらしいから」と答えてとぼけてください。』
なんてそんなことまで話してしまう。

“ 杭 ” は余計なものか?必要なものか?
ボーリング調査さえしなければ、分からずに済むことなのに。
でも、分からないことが幸せか?不幸か?

もしものために そのもしもはいつなのか?

最後は大体 『朝妻さんはどう思います?』 と聞かれる。

東京の地盤は大体頭に入っているつもりではある。
また、現場近くの様子を見て、データを見て、総合的に判断して私見を述べる。

責任重大です。
そうです。私の仕事は実に責任重大なのです。
そのプレッシャーで日々痩せる思いであるにもかかわらず
外観は四角い、小太りオヤジです。

投稿者 asazuma : 9:21 PM | コメント (208)

February 15, 2005

瞬間調光液晶ガラス

rattleheadさんの2月10日エントリー
今日の妄想のタネ
で取り上げられていた瞬間調光ガラス。

あちらのコメントにも書きましたが、そのガラス我が事務所にも使っております。

私のメインの業務である “ 設計コンペ ” のプレゼンや
その他ミーティングを行うための部屋です。
事務所全体のレイアウト上、エントランス正面の位置につくらなくてはならなかったため
EVを降りて右を見るとその部屋まで見えてしまいます。
そのために、本来は “ 壁 ”で囲みたい部屋ですが、
そうするとエントランスがものすごーく暗くなってしまいます。
で、どうしようか。ということになり少々高価ではありますが
『エイ、ヤー』 と、このガラスを使うことにしました。
(ただ単に使いたかったというのも少しはあります。ほんの少しですよ。)

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エレベーターを降りてエントランスから見る。

ね!この正面がぜーんぶ壁だと思ったら真っ暗でしょ!

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4枚全部 OFFの状態。

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上下2枚をON

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中央2枚をON

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4枚ぜーんぶ ON!

どうでしょうか?
分かりにくい写真ですみません。
でも、本当にこのガラスを使ってよかったと思っています。

投稿者 asazuma : 6:34 PM

February 12, 2005

流行?

朝妻です。

風邪ば、ひいたとです。
熱ば出とるとです。

我がスタッフもダウン、わが家も全員ダウン。
その他、会う人ほとんどが風邪です。

(ズーっ、)
鼻が詰まっていて、何を食べてもおいしくありません。

そして、私は今日も打ち合わせがあります。

皆様くれぐれもお気をつけください。(ズーっ)

投稿者 asazuma : 1:14 PM | コメント (45)

February 10, 2005

手嶋 保さんが設計した家

去る1月26日、
私が信頼する建築家の一人『手嶋保さん』が設計した家の見学に行きました。
場所は横須賀市長井というところです。
このプロジェクトには私はかかわっていないのであまり出しゃばったコメントは控えて
ひたすらにご紹介だと思ってご覧ください。

あいにく当日は天気があまりよくなかった。
晴天なら海の青さがきれいだったろうと思うと残念です。

手嶋保 建築事務所

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外観―1

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外観―2

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1階―ギャラリー

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階段

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ベンチ―階段を上がるとすぐ脇に、ぶ厚い板のベンチがありました。

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ベンチに座って外を見る

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居間―1 窓全開放

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居間―2 窓格子網戸を閉めた状態

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居間―3 階段側を見る

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デッキ ここからは海と山の両方が見れて気持ちよさそう。
 
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トイレ・バス ここは唯一気になったところ。ロータンクの高さと窓の高さが一緒。ということは男性が用を足すときはちょうど・・・。まあ、いいか!

繰り返しになりますが天気のいい日に見たかった!
手島さんが、もしかしたら建築専門誌に登載されるかもしれないといってました。
いつ発売のものかは分かりませんが、書店などで探してみてください。
本当はもっと早く乗せたかったのですがスミマセンでした。

投稿者 asazuma : 3:19 PM | コメント (1379)

February 9, 2005

ものすごーく、嬉しいメール

ものすごーく、嬉しいメールを頂きました。

以前、ここでもプレゼントのご案内をしました小冊子を読んでいただいた方からの
感想のメールです。

私の建築プロデューサー暦10年でつかんだ家づくり成功の秘訣を
誰でもわかりやすいように “ 物語風 ” に書き上げたものです。
自分では 『愛と感動の超大作』 だと思っています。
(妻の感想は『誤字が多すぎ』と一刀両断)

でも、分かる方には、分かって頂けるものです。
あんまり嬉しいのでここで紹介させていただきます。
(もちろん承諾済みです)

以下、貼り付け―

「朝妻さん、こんばんは。

私も桂子(叔母と同じ名前だったのでドキッとしました^^;)と同じようにマップに沿って
考えを進めてきたので、すっかり遅くなりました。<※桂子:物語の主人公です@朝妻>

家関係の日記やサイトを作るということは、すでに家を建てることを決めた人
が多いと思います。
または家関係のサイトをちゃんと読む人は。
そういう人たちに早いうちにお勧めしたい本だと思いました。
こんないい内容の本をプレゼントされてるなんて、もったいないとも思いました。

すごくわかりやすくて、たぶん私のように頭がこんがらがっている人にはいい
”ガイド”ブックだと思います。

読んでいる中で、自分達の暮らしを振り返り、どういう風に暮らしたいか、
どういう風に子どもを育てたいか、を考えるのも楽しかったし、自分が望んでいた事が
より具体的になって行くのもすっきりしてよかったです。
こういう進め方で、間取りや家具の配置を考えていくと、
私たちだけの家が出来ていくんですね。
家づくりに関して、アイディアが次々わいてきて、楽しくてたまりません。

最後のほうに書かれていた、
建主と建築家、その両者の目指すものが一致した時・・・
まるで音楽のセッションのようですね。
なんだか感動しました。

本当にありがとうございました。
これからもな何回も読み直す事になるだろうと思います。

施主A

― 以上です。

このメールを頂いたときには、もう、嬉しくて泣いちゃいそうでした。
こんなに嬉しい感想をいただけるなら、また、ドドーンとプレゼントしちゃおうかな・・・。

あっ、言っておきますけど私の辞書には『お世辞』という文字はありません。
褒められれば、そのまま素直に受け取る性格です。
ですから、私を上手く使おうと思ったらオダテればいいのです。
ものすごーく簡単ですよ。

投稿者 asazuma : 8:25 PM | コメント (4)

February 8, 2005

家づくり成功の心得-其ノ六

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家づくりは、更地のうえに全く形のないところから始まります。
「四人家族だから3LDK」と決めつけてから始めてしまうと
そのことだけに縛られて身動きができず、よいアイデアが出なくなります。
これまでに自分たちが経験してきたものだけですべてを判断してしまうと
せっかくの家づくりがつまらないものになってしまうこともあります。
自分たちが気がつかなかったものでも、
良いものは良いと素直に受け入れることができるように常に頭を柔軟に
保つように心掛けてください。
“nLDK” とは結果であって、すべての始まりではないのですから。

投稿者 asazuma : 4:37 PM

February 6, 2005

昔から疑問に思っていること

モダンリビング、新しい住まいの設計、ニューハウス、などの永く発行されている住宅専門誌を読んで思っていることがあります。

広告はほとんどすべてがハウスメーカーのものなのに

記事はほとんどすべてが建築家とともにつくった家ばかり。

♪ なーんでか ♪ (フラメンコ調で)

それはね。・・・・・・・・?

もちろん答えは、いくつもあります。
いいなーと思うものは建築家とつくった家、実際に頼むのはハウスメーカー。
そういうことなんでしょうか?

投稿者 asazuma : 4:59 PM | コメント (32)

「デザインのためのデザインはするな!」という設計コンペ?

先日、ある設計コンペに先立ち、いつものように施主と建築家のヒアリングをかねた面接を行いました。(私はいつも、いきなりコンペ→プレゼンではなく、事前にクライアントと建築家が直接話ができる時間を設けています。場合によってはこの時点で、互いに相性があわないと判断した場合にはコンペへは進みません。)

今回のコンペ。お題は 『 倉庫 』 である。

クライアントは個人ではなく企業です。じつは、以前にこの企業の社長のご自宅を私がお手伝いさせて頂いたのが縁で今回の倉庫の新築でもお声をかけて頂きました。

社長曰く 「デザインはしなくていい」 

・・・?

デザインを必要としない設計コンペ? これは、ものすごーく難しい “お題” です。
社長の話は続きます。
「変にアートの部分で勝負しないでも、本当に力のある建築家がきちんと設計すれば、普通にそこらへんにあるただの倉庫とは絶対に違うものができるはずだ。徹底的に機能のみを追及してくれさえすればいい。見た目の派手さが無くても “ オーラ ” が出ているようなものを提案して欲しい。」

うーむ、確かに徹底的に機能を追及して出来上がったものは、結果としてとても美しいということはある。
車・バイクのエンジン、工具、製造機械、プロ用の調理器具など。

機能美の追求!

<150坪 2階建ての四角い倉庫> 
これでも、建築家によって本当に差が出るのか?

いままでにない要求に、どういう解答を出すのか。これは見ものです。 

投稿者 asazuma : 4:37 PM | コメント (8)

February 5, 2005

上棟式―和気あいあい

2005年2月5日
先日、鉄骨建て方の様子をご紹介した現場の上棟式がありました。


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この前はスカスカだった現場もだいぶ進みました。

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絶景かな!絶景かな!! せっかくなので記念撮影 パチッ

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建物の四隅を塩、米、酒でお清め。上棟を祝い、これからの工事の安全を祈願!

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全員揃ったところで、着席。
さあ、はじまりです。

施工会社 大原工務所社長の大原さんの司会進行で
まずは、施主の挨拶から始まり、設計者の挨拶とお祝いの言葉と続き

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カンパーイ!

現場が東京世田谷の小田急線梅が丘駅の近くということもあって
あの「美登利寿司」で施主がお寿司を用意してくださった。
わざわざありがとうございます。 ありがたいことです。

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施主が職人さん一人ひとりにお酌してまわって、“おつかれさま” と “これからもよろしく”

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こうして頂くと「よし、この人のためにがんばるぞ」「いい仕事するぞ!」 という気が一層強くなる。

「えー、皆様ご歓談のところ恐縮ですが、ご近所のご迷惑にもなりますのでとりあえず “ 中締め ” とさせていただきます。」

ということで、

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本日は、誠におめでとうございました。
これからも安全第一でよろしくお願いいたします。
まさに、和気藹々(わきあいあい)のとてもよい上棟式でした。

投稿者 asazuma : 11:45 PM

February 3, 2005

家づくり成功の心得-番外 其ノ一

< 建築家・設計者・建築士 へ向けて >


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投稿者 asazuma : 6:06 PM

February 2, 2005

懲りもせずに、またこの話

あちこちの住宅建築関連BLOGで議論があった『建築家とは?』のはなし。

つい先日、建築家・設計者・建築士のNさんが久しぶりに遊びに来てくれました。
(なぜかわからないがNさんとはいつも、ものすごーく長時間話してしまうのです。)

で、そのときの話。
Nさん自身は建築家の定義をかなり絞り込んでいるとのことでした。
つまり、現状で建築家と呼べる人はほんの一握りしかないと思っているようです。
ご自分のことについては建築家なのか、そうじゃないのかはどう思っているかはさておき。

「画家に絵を描いてくれと頼んだとき
『そこは赤で、そっちは青でね』とは頼みませんよね。
でも、多くの住宅建築のときは違う。
『あっ、そこには棚を2枚ね。それからこっちは壁の仕上げはこのビニールクロスでお願い』って
当然のように言われる。

画家には“お任せ”でも、建築家(一般に建築家といってしまっている人)に対しては“お任せします”といっておきながら『でもここはこうしてね』とおまけの一言がつく。
悪いことに、建築家(一般に建築家といってしまっている人)のほうもそれに従う。
それってやっぱり“建築家”じゃないですよね」
といっていました。
(注:多少デフォルメしてます。でも内容は大方こういう感じ)

『俺はこういうのをつくっちゃうぞ!それでよければ、いつでも依頼に応じるぞ』
『私に設計を依頼したのであれば、君も私の作品の一部として暮らしなさい』
という建築家が昔はいたとか、いないとか。

画家の好きなように絵を描かせる人      :スポンサー、パトロン

建築家の好きなように設計をさせる人     :スポンサー、パトロン、普請道楽(ちょっと違うかな?)
                           (そんな人は少なくとも日本にはいない。たぶん)
自分では具体的に表現できない部分
を構造、設備、法規チェックし、予算
ともすり合わせてたうえで、できる限り
理想とする家に近づくように一緒に考
えて欲しいと願う人                :施主

絵の場合は、後に大化けして、大儲けできることもある。
建築の場合は・・・?

というわけで、今日も私は“施主”のために日夜努力しようと誓うのであります。

February 1, 2005

初心!忘れてました。

なぜ、私は今の仕事をはじめようと思ったのか?

恥ずかしながら、思い出しました。
いや、一部の硬派な “施主及び施主予備軍ブロガー” に思い出させていただきました!

garaikaさんの「施主予備軍のBLOG活用-依頼先探しにどうか」や、m-louisさんの「住宅建築ネットワーク」 など家づくりに成功された経験があってこそのエントリーにコメントしたり、rattleheadさんの「今日の素人作図」 を拝見してたりしているうちに、また、私のところにコメントをくださる方々のエントリーを拝見し、
「そうか!これなら本当にできるかもしれない!」と気づきました。

この先はおそらく長文になります。
お時間のある方と、「よし!お前の与太話を聞いてやるよ」という心優しい方は
続きをご覧ください。

プロフィールにも簡単に書いておりますが、私はもともと、祖父の代から続く施工会社の家に生まれました。
その瞬間から、本人の意思とは関係なく“家業を継ぐ”ことが決まっていました。いや、実際には生まれる前から決まっていたのかもしれません。
それ故に、他の業界のことは全くと言っていいほどわからずに、また、知ろうともせずに育ちました。
そんな私が28歳のときに、父が55歳という若さで他界しました。
折しも世間の情勢はバブル崩壊という時代です。
その後も父の残した会社をそのままの状態で続けましたが、自分の中で『何かが違う』という考えが芽生えました。
いや、正直に言いますと、本当はそのずっと前から感じていたことがありました。
そもそもがある分野に特化した専門工事会社でしたので、頂ける仕事のほとんどがいわゆる「下請け」としての仕事でした。
それでも、建主の方々とお話しする機会も多く、また、設計者との打ち合わせも元請さんに代わってすることも多くありました。
『何かが違う』と感じ出したのはその頃からでした。

私が感じたこととは、『本当にこの建主さんはこの設計者に頼んでよかったのか?』
『本当にこの設計者はこの建主さんの家をつくりたいのか?』
という根っこの部分についてでした。

私には建主、設計者、施工者がみんな「まあ、こんなもんか?」と妥協しているようにしか思えませんでした。いや、“諦めている”
と言ったほうが正しいかもしれません。

仕事の経験を積めば積むほどその思いは強くなり、もっといい方法はないのだろうか?
もっといい出会いの場はないのだろうか?とそのことばかりを考えるようになりました。
そんな私の想いが父の死を境によりいっそう強くなり、祖父や父へは申し訳ない思いがありつつも、きっぱりと施工会社を辞める決意をしました。

本当に頼みたい人と出会える場所。
本当にやりたい仕事に出会える場所。
みんなが楽しく家づくりができる場所。

そんなところがあれば、そんなことをする奴がいれば、どんなにいいことか!

『よし!ないなら自分でつくっちゃえ!』

と、はじめた仕事が建築プロデューサーでした。
いや、はじめたときにはまだそんな言葉さえもありませんでした。
そしていまでも正直に言うと、この“建築プロデューサー”という呼称が実はあまり好きではありません。
いつの頃からか、建築家との家づくりをサポートする会社がいくつかでき始め、住宅雑誌などで紹介されるようになり、私もその中の一つに入っていました。
そうなるとメディアとしては何かそれらしいククリをしないといけなくなり、建築プロデューサーというようになったようです。

早いもので今年で10年!
声をかけられる建築家 70名強、施工会社 約40社。

いつのまにか、『建築家との家づくりを望む施主のために複数の建築家による設計コンペをする会社』『複数の施工会社から見積もりを集める会社』になっていました。

これはもちろん理想の家を完成させるためにとても有効に機能しています。
しかし、当初の想いに唯一欠けていることがありました。

私が最初に想った、理想の姿は

BASEMENTに行けば、施主、建築家、施工会社 すべての情報が豊富にあり
そこに来る人すべてが自分にもっともふさわしい相手と巡り会える場所を創りたい。

というものだったのです。

つまり、もっとも大切な“施主”の情報が無いのです。
「そりゃあ、お前無理に決まってるだろう!」と思いますよね。
そうです、そんなことしたら登録した途端に営業の嵐になっちゃいます。

でも、今は環境が違います。
そうです。インターネットがあります。
いや、BLOGがあります。

このシステムならばもしかしたら私が理想としていたものに近いものが構築できるかもしれない。
そんな予感を冒頭の方々が気づかせてくださいました。

まだまだ具体的なことは纏っていませんが、行ってはいけない方向はなんとなくわかります。
あくまでも、『インターネット上の出会いは “ きっかけ ” にすぎない』 ということを忘れてはいけないと思っています。

施主が施主であるために。
建築家が建築家であるために。
腕のいい職人が職人であるために。

やっぱり、まだ駄目です。纏りません。
本当に長すぎるエントリーにお付き合い頂きましてありがとうございました。
建築バカのひとり言だと思ってお許しください。