May 11, 2005

橡の家−特別見学会

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註) 『橡の家』 名前の由来

この家の外壁はガラス面以外は塗装仕上げになっている。
その塗装の色が『黒橡色(くろつるばみいろ)』という日本の伝統色であることから
施主自らが『橡の家』と命名した。

註) 黒橡色(くろつるばみいろ)

橡(つるばみ)は櫟(くぬぎ)の実である団栗の古名で、この実のかさを煎じて鉄媒染で染めると黒橡という色になる。墨染というのはおおむね黒橡のことだったようだ。この色は、古代の衣服令では家人奴婢が着る色とされていて、あまり高い身分の人が用いる色ではなかったそうだ。
ところが『延喜式』の染式が廃止され、染色法が変化したこともあって、一条天皇の寛弘年間から、それまでの位色の制が混乱し始め、四位以上の袍はすべて黒一色になってしまったといわれている。これを橡の袍といった。
王朝文学の全盛時代はまさに一条天皇の時代で長保2年に「枕草子」、寛弘元年に「和泉式部日記」、同5年に「源氏物語」などが著されている。
これらに出てくる黒橡の袍はもはや下級使用人が着た粗末な衣服ではなく、高官の朝廷を飾る権威の象徴になっていた。

Posted by asazuma at May 11, 2005 1:59 PM | TrackBack